相続手続きには期限が定められているものもあり、遅れると不利益を被ることがあります。相続開始から3ヶ月以内に相続するかどうかを確定し、相続放棄や限定承認をする場合は家庭裁判所に申請します。相続開始から4ヶ月以内に被相続人の「所得税」を申告する準確定申告、10ヶ月以内に相続税の申告、納税をします。遺産分割協議は無期限です。
仕事が忙しく時間が取れないなどで相続関係書類に署名できない相続人がいる場合、親族や相続人同士の協力が必要です。障害などの理由で署名ができない相続人がいる場合、家庭裁判所に成年後見人選任の申し立てをして、成年後見人を選任してもらいます。遺産分割協議書は、共同相続人全員の署名・押印が必要です。
厚生年金や国民年金などを受給していた人が亡くなった時に受け取る遺族年金は、所得税も相続税も課税されません。会社から遺族の方に退職金として支払われる年金は、退職手当金等に含まれて相続税の対象となります。個人の年金保険契約で、遺族の方が残りの期間について年金を受け取る場合にも、相続税の対象となります。
相続が発生した後は、様々な公的な手続きを行う必要があります。相続後の手続きとして、相続税のご申告や不動産の移転登記(相続登記)の手続きなどは比較的意識されやすく、多くの方が故人を悼む時間が過ぎた後、速やかに行われる傾向があります。しかし、運転免許証の返還の手続きについては、つい忘れがちとなってしまう場合が多いようです。
固定資産税の納税義務者は、毎年1月1日(賦課期日)時点で、法務局に登記されている所有権者と同一になります。そのため所有者が変更にならないと納税義務者も変更できません。年の途中で登記名義人である相続人がなくなった場合、その年の固定資産税の未払分があれば、相続人が被相続人に代わりその固定資産税を支払うことになります。
動産とはパソコンやテレビ、所有している車、他にもペットやコレクション、また腕時計や宝石やアクセサリーなどです。相続による動産の名義変更は、法務局での登記手続きで完了する不動産の名義変更とは少し違います。車や貴金属などは、時期によって価額の差が生じますので、なるべく早く名義変更を行いましょう。
相続手続きに必要な資料として、戸籍謄本や住民票、戸籍の附票、印鑑証明書などの有効期限を確認します。相続登記自体に有効期限が決まっているわけではありません。相続がスタートした時点で取得したものが必要で、権利のある相続人を特定します。印鑑証明は有効期限が決まっていないので、入手してから時間が経過していても利用可能です。
FXポジションとは、損益が確定していない買い注文や売り注文のことです。 安く買って、高く売れば利益が出るわけですが、買ってからまだ売っていない状態、売りに出してからまだ買われていない状態がポジションという状態です。 さて、このFXポジションを相続することはできるのでしょうか。
住宅ローンなどの金銭債務は、遺産分割の対象にはならないとされています。つまり、遺産分割協議によって分割を決められるのはプラスとなる財産(積極財産)だけで、金銭債務などのマイナスの財産は、プラスの財産の相続と同時に法定相続分に従って継承されます。プラスの財産を相続したからには債務負担を拒否することはできないのです。
相続登記の必要書類 相続登記とは、不動産の所有者が亡くなった場合に、その不動産の登記名義を被相続人(亡くなった方)から相続人へ名義の変更を行なうことをいいます。すなわち、被相続人名義の不動産を、相続人が相続(取得)した場合に、被相続人から相続人に名義変更する手続きです。
金融機関は被相続人死亡の連絡を受けると抵当権の変更登記を行います。付されている抵当権が根抵当権の場合、相続開始後6か月以内に指定債務者の合意の登記をしなければ、根抵当権の担保すべき元本が相続開始時に決定してしまい、新たな借り入れができず返済するのみとなってしまうので、抵当権の債務者変更登記を速やかに行う必要があります。
共同相続とは相続人が二人以上いる状態で被相続人の遺産が各相続人に遺産分割されていない状態のことを指します。人が死亡した瞬間に、法定相続人が複数名いる場合は、共同相続となります。共同相続のあと、誰がどの相続財産を受け取るかを遺産分割協議という話し合いで決めると、それぞれの相続財産の所有者が決まります。
不動産の共有は遺産分割において避けた方がいいと言われています。ここでは共有名義の土地の相続について知っておきたい問題点と、共有が適してるケースについて解説します。共有とは、ひとつの物を複数人が共同で所有している状態をいいます。共有の場合には、各相続人は目的物を持分の価格に従い、全体を使用することができます。
相続が発生すると、様々な届出や面倒な手続きを行わなくてはなりません。これらの手続は、手続を行わなければペナルティが生じるものや、申請をしなければもらえない給付金もありますので、早めの手続が必要です。死亡届の提出、故人の準確定申告書の税務署への提出、電気・ガス・水道等の公共サービスの名義変更、勤務先への書類提出など。
高額療養費とは、医療費の自己負担額が一定額を超えた場合に払い戻される支給金のことで、これは同一世帯の一か月に実際にかかった医療費をもとに計算されます。相続時における高額療養費について、被相続人が受け取った場合でも、相続人が受給すべきものとなりますので、被相続人の相続財産となります。