遺産分割調停申立て手続きに必要な書類

被相続人が亡くなり、その遺産の分割について相続人の間で話合いがつかない場合には家庭裁判所の遺産分割の調停又は審判の手続を利用することができます。調停手続を利用する場合は、遺産分割調停事件として申し立てます。この調停は、相続人のうちの1人もしくは何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てるものです。

相続トラブルにおける弁護士の費用について

弁護士に相談したり、代理を依頼したいが、いくら費用がかかるのか不安という方は、たくさんいらっしゃると思います。弁護士報酬規程が廃止されオープン価格となり、弁護士にとっても依頼者にとっても、妥当な金額の予測がつかない現状です。そこで、多くの弁護士は、すでに廃止となった当該規定を目安として弁護士費用を算定しています。

不動産の名義変更手続き方法

不動産の所有者が死亡して相続人が不動産を相続するとき、新たに所有者となる方が相続登記を行います。亡くなった方の、戸籍謄本、住民票、相続人全ての方の印鑑証明などが必要になります。相続登記をせずそのままにしておきますと、その間に相続人が亡くなったり、手続きが複雑になる可能性が有りますので速やかに済ませておきましょう。

誰も相続しない場合の手続き

相続人全員が相続放棄をした、あるいは法定相続人となる親族が存在せず遺言もない場合、相続財産清算人の選任が必要です。相続放棄によって遺産を相続することはなくなりますが、一定の場合は遺産の管理義務が無くなるわけではありません。相続財産清算人が選任されたら財産を引き渡すことができるので財産管理義務がなくなります。

相続人全員の同意が必要な相続登記

被相続人の財産は遺産分割協議によって分割の方法が決まっていない段階では、相続人全員で共有している状態となります。共有状態のままだと、相続人全員の同意がなければ相続登記をすることができません。遺産分割協議書を作成して誰がどの遺産をもらうかが決定すると、相続人は自分の持ち分の財産を他の相続人の同意がなくても相続登記をする事ができます。

遺産分割とは

被相続人が死亡した際、相続開始と同時にその財産は相続人全員で共有している状態となります。遺産分割を行わず相続人全員の共有財産として残しておくことも可能ですが、共有のままでは管理や運用に支障を生じ、もめ事の原因となりかねません。それを防ぐためにも早期に遺産分割の協議をして個々の遺産を各相続人に配分しておくのが賢明です。

相続人がいない相続

相続人が不存在で遺言書もない、または遺言書があっても一部の遺産についてしか書いておらず遺産が残る場合、遺産は最終的に国庫に帰属します。最終的に国庫に帰属されるとしても放っておけばよいのではなく、「被相続人に相続人がいない」ということを法的に成立させ、被相続人の財産と借金を精算し、最終的に残った遺産が国庫に帰属されます。

遺産の相続登記は義務か?

遺産相続で土地や建物などの不動産を取得した場合は相続登記の手続きをする必要があり、相続登記の申請は2024年4月1日以降法律で義務付けられ、相続人が相続登記をせず3年以上そのままにしておいた場合には、10万円以下の過料に処されます。そのため、相続人はその所有権を確実にする為にも、不動産を相続した際は速やかに相続登記をする必要があります。

相続登記の申請方法

遺産分割で相続した土地や建物などの不動産は、相続登記の申請が必要です。簡単に言えば不動産の名義変更です。2024年4月1日より、相続登記の申請が義務化され、取得を知った日から3年以内に申請をしなければなりません。

相続放棄をした者がいる場合の相続登記

被相続人の相続財産に不動産が含まれている場合は相続登記をすることになりますが、登記官が相続登記の審査をする際に相続放棄した者がいるのかどうか不明ですから、通常の書類に加えて「相続放棄申述受理証明書」(「相続放棄申述受理通知書」での代用はできませんので注意が必要です。)を提出する必要があります。

土地の遺産相続を共有にするデメリット

相続が始まれば不動産は相続人全員の共有財産となります。相続登記で特定の個人の名義にする手続きを取らず、不動産を共有状態のままにしておくと、売却したり修繕や建て替えをしようとしても、個人の判断だけではできず、相続人全員の承諾が必要になります。もし相続人の一人が亡くなると、その亡くなった方の相続人の承諾も必要になります。

不動産を遺産相続する場合の注意点

不動産の遺産相続は預貯金や現金化している相続財産の相続よりも注意が必要です。不動産は分割しにくく、評価額の算出も手法次第で変わることがあるからです。現物分割、換価分割、代償分割、共有という選択肢がありますが、相続が始まった時点で、相続人と相続財産である不動産の状況をしっかり考慮して分割方法を決めます。

借地権の相続登記

借地権は相続登記をすることが可能です。借地上の建物および借地権を相続するのに地主の承諾は不要で、賃貸借契約書の再作成や名義書換料の支払義務はありません。相続した借地権が定期借地権の場合、存続期間満了時に借地権は消滅し、建物を解体して土地を地主に返さなければなりませんから、契約期間を確認しておきましょう。

登記済権利証を紛失している場合の相続登記について

相続登記の必要書類 相続登記とは、不動産の所有者が亡くなった場合に、その不動産の登記名義を被相続人(亡くなった方)から相続人へ名義の変更を行なうことをいいます。すなわち、被相続人名義の不動産を、相続人が相続(取得)した場合に、被相続人から相続人に名義変更する手続きです。

抵当権と債務者変更登記

金融機関は被相続人死亡の連絡を受けると抵当権の変更登記を行います。付されている抵当権が根抵当権の場合、相続開始後6か月以内に指定債務者の合意の登記をしなければ、根抵当権の担保すべき元本が相続開始時に決定してしまい、新たな借り入れができず返済するのみとなってしまうので、抵当権の債務者変更登記を速やかに行う必要があります。