道路、河川敷、都市公園等を、対価を得て、他人又は特定の者の用に供する場合には、評価対象となります。
占用権は次の区分に応じて次のように評価します。
大阪市の船場センタービルの区分所有権と共に移転される道路占用権の評価
(算式)
各号間の階層別占用権積算価額×専用部分の面積(㎡)
専用部分の面積は、「建物の区分所有等に関する法律」に基づいて定められた「船場センタービル区分所有社会」の「船場センタービル規約」に定める「専用部分の範囲」に基づいて計測した面積とします。
(単位:円/㎡) | 地下2階 | 地下1階 | 1階 | 2階 | 3階 | 4階 |
1号館 | 37,300 | 107,500 | 89,800 | 53,700 | – | – |
2号館 | 96,600 | 110,600 | 91,700 | 55,300 | 52,400 | – |
3号館 | 109,600 | 125,500 | 117,500 | 62,700 | 59,500 | – |
4号館 | 111,800 | 194,400 | 119,800 | 89,600 | 57,600 | 56,800 |
5号館 | – | 242,200 | 150,900 | 100,600 | 76,700 | – |
6号館 | – | 222,400 | 139,100 | 101,600 | 69,900 | – |
7号館 | – | 244,800 | 149,900 | 121,900 | 71,500 | 69,600 |
8号館 | – | 246,200 | 175,900 | 131,200 | 70,100 | – |
9号館 | 163,700 | 254,300 | 181,000 | 135,700 | 75,400 | – |
10号館 | 186,800 | 140,100 | 175,600 | 88,600 | – | – |
(計算例)
区分所有権に係る専用部分が5号館の1階で、その面積が60㎡ある店舗の場合
占用権の目的となっている土地の価額×借地権割合×1/3
占用権の目的となっている土地の価額×法定地上権割合×1/3
(注)法定地上権割合は、その占用権の残存期間に応ずる相続税法第23条に定められた割合です。この場合、占用権の残存期間は、占用の許可にかかる占用の期間が占用の許可に基づき所有する工作物、過去における占用の許可の状況、架線等の工事予定の有無等に照らし実質的に更新されることが明らかであると認められる場合には、その占用の許可に係る占用権の残存期間に実質的な更新によって延長されると認められる期間を加算した期間をもって、その占用権の残存期間とします。
<通通達上の占用権の意義>
河川法第24条の規定による河川区域内の土地の占用の許可に基づく権利で、ゴルフ場、自動車練習場、運動場その他の工作物(対価を得て他人の利用に供するもの又は専ら特定の者の用に供するものに限ります。)の設置を目的とするものをいい、代表的な例として河川敷ゴルフ場があります。
道路法第23条1項の規定による道路の占用の許可又は都市公園法第6条1項の規定による都市公園の占用の許可に基づく経済的利益を生ずる権利で駐車場、建物その他の工作物(対価を得て他人の利用に供するものをいい、代表的な例として地下街があります。)