土地を構成する権利

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土地を構成する権利にどんなものがある?

その不動産がどのような権利の組合せで構成されているかによって評価額が異なってきますので、よくチェックした上で評価することが重要です。

土地の上に存する権利には次のようなものがあり、【表20】の権利別に評価することになります(評基通9)。

【表20】土地の上に存する権利

地上権区分地上権及び借地借家法第2条に規定する借地権を除く。
区分地上権民法第269条の2≪地下又は空間を目的とする地上権≫に定めるもの
永小作権民法第270条に定めるもの
区分地上権に準ずる地役権特別高圧架空電線の架設等を目的として設定されるもので、建造物の設置を制限するもの
借地権定期借地権を除く。
定期借地権等①一般定期借地権、②建物譲渡特約付借地権、③事業用借地権、④一時使用目的の借地権
耕作権定期借地権等を除く
温泉権引湯権を含む。
賃借権上記の「借地権」、「定期借地権等」、「耕作権」及び「温泉権」を除く。
占用権地価税法施行令第2条第2項に規定する権利

≪参考≫地価税法施行令

(借地権の範囲)

第2条 法第2条第2号イに規定する政令で定める権利は、特別高圧架空電線の架設、高圧のガスを通ずる導管の敷設、飛行場の設置、建築物の建築その他の目的のため地下又は空間について上下の範囲を定めて設定された地役権で、建造物の設置を制限するものとする。

2 法第2条第2号ロに規定する政令で定めるものは、次に掲げる権利とする。

一 河川法(昭和39年法律第167号)第24条(土地の占用の許可)(同法第100条第1項(この法律の規定に準用する河川)において準用する場合を含む。)の規定による同法第24条に規定する河川区域内の土地の占用の許可に基づく権利で、ゴルフ場、自動車練習所、運動場その他の工作物(対価を得て他人の利用に供するもの又は専ら特定の者のように供するものに限る。)の設置を目的とするもの

二 道路法(昭和27年法律第180号)第32条第1項(道路の占用の許可)の規定による道路の占用の許可又は都市公園法(昭和31年法律第79号)第6条第1項(都市公園の占用の許可)の規定による都市公園の占用の許可に基づく経済的利益を生ずる権利で、駐車場、建物その他の工作物(対価を得て他人の利用に供するもの又は専ら特定の者のように供するものに限る。)の設置を目的とするもの

有形的利用及び権利の態様の具体例

人間が不動産をどのように組み合わせて利用するか、その主な具体例は、自用地、貸家建付地、貸宅地、借地権及び貸家建付借地権などで、その構成と評価計算の方法は次のとおりです。

自用地

自用地

貸宅地及び借地権

貸宅地及び借地権

貸家建付借地権

貸家建付借地権

貸家建付地

貸家建付地

転貸借地権

転貸借地権

【表21】≪参考≫借地権割合等に応じる評価早見表(賃貸割合100%の場合)

借地権割合等(%)評価対象と求める評価割合(%)
借家権割合借地権割合貸宅地貸家建付地貸家建付借地権転貸借地権転借権
4090106454981
802068481664
703072422149
604076362436
505080302525
406084242416
30708818219
3090107363981
802076561664
703079492149
604082422436
505085352525
406088282416
30709121219

(注1)評価額=自用地としての評価額×上表の割合

(注2)「相当の地代」が支払われている場合等には借地権割合の調整が必要となり、この表を使用できません。

(注3)「賃貸割合」は、貸家に係る各独立部分(構造上区分された数個の部分の各部分をいいます。)がある場合に、その各独立の賃貸の状況に基づいて、次の計算式により計算した割合によります。
賃貸割合=Aのうち課税時期において賃貸されている各独立部分の床面積の合計÷当該家屋の各独立部分の床面積の合計(A)

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