厚生年金や国民年金などを受給していた人が死亡したときに遺族に支給される遺族年金は、原則として所得税も相続税も課税されません。
死亡時に支給されていなかった年金を遺族が請求し支給を受けた場合は、一時所得となり相続税はかかりません。なお、国民年金死亡一時金はこれにはあたりませんので、所得税も相続税もかかりません。
国民年金に加入していて第1号被保険者として年金保険料を36ヶ月以上納付していた方が、老齢基礎年金・障害基礎年金を一度も受け取らないまま死亡してしまった場合、その方と生計を一にしていた遺族に一時金が支給される制度です。
国民年金死亡一時金の支給額は保険料納付期間によって異なり、保険料を納めた月数に応じて120,000円~320,000円。
付加保険料を36月以上納めてある場合は8,500円が加算されます。
国民年金死亡一時金を受け取れるのは故人と生計を一にしていた遺族。
遺族が遺族基礎年金や寡婦年金の受給資格がある場合には、遺族が遺族基礎年金や寡婦年金を受け取るか、死亡一時金を受け取るかを選択します。
両方を受け取ることはできません。
次にあげる書類を住所地の市町村役場に提出します。
国民年金死亡一時金の請求は死亡日の翌日から2年以内に行わなければなりません。
生計を一にする
日常の生活費を共にすることをいい、仕事をしている人が勤務の都合で家族と別居している、又は、親族が通学や療養などのために別居している場合でも、生活費、学資金又は療養費などを常に送金している場合や、日常の生活を共にしていない親族が余暇には親族のもとで生活を共にしている場合は、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。
相続財産
相続によって相続人に承継される権利義務の一切のことを「相続財産」といいます。「遺産」と呼ばれることもあります。相続が開始されると被相続人に帰属していた一切の権利義務が相続人にそのまま受け継がれることになります。相続財産は形のある財産に限りません。物に限らず被相続人が有していた契約における地位や「義務」も含まれます。相続において承継される相続財産には、プラスの財産(資産)だけでなくマイナスの財産(負債)もあります。被相続人に借金があれば、その借金を返す義務は相続人に承継されます。
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